だから、三戸町に行ってみたい。

三戸町に行ってみたくなった理由は二つある。

一つは俳句を詠んでみたいからだ。

俳句を始めて6年余りになる。当初は月に一回が精一杯だったが、いまでは月に4〜5回の句会を楽しんでいる。10〜40名ほどの人が集まり、自分の句を持ち寄り、匿名でよい句を選び講評したりする学びの場である。

俳句の学びには、もう一つ吟行がある。吟行とは、景勝地や社寺、公園、祭などを訪れ、そこで見たもの、感じたことを短時間で俳句に詠み、句会を行うものだ。多くの場合、それなりに名の知れたと場所を訪ねることになる。

しかし、三戸町は一般的にはほとんど知られていない地である。こうしたところで、この地を活かしたどんな句が詠めるのか挑戦してみたい、と思ったのである。むろん17文字という短い詩形に、その地域の独自性を盛り込むことは至難の技である。それでも取り組んでみるのは面白そうだ。

もう一つの理由は、この――もしかしたら安易かもしれない――企画を打ち出した町に関心を持ったからである。

ネットによれば、1970年に16,000人ほどだった三戸町の人口は、現在10,000人ほどである。人口だけで言えば、全国どこにでもある急激な人口減少に悩む町の一つであり、行政としても町民にとっても将来に深刻な心配があるはずだ。ところが、三戸町の選考委員たちは不思議な明るさがあるように見える。

私は地方の農家に生れ、小学生の時から農村の変化を感じて育ち、25年ほど前からは機会を見つけてまちづくりや地域おこしを頑張っている地域を訪ねてきた。素人の関心だから覗き見半分にすぎないが、素人なりにいろいろな方のお話を聞く機会を得た。そうした経験からも、この町の不思議な明るさがちょっと気になったのである。楽観を装っているのかもしれないが、それでも……である。

ネットで三戸町の紹介を見ると、格別に特徴のある自然や名所、産業や産品があるわけではなさそうだ。今回の企画も「三戸町に旅をしたくなる記事」を書くということだけのようだが、旅をする人が増えたとしても、どうやって受け入れるかといったことは見えない。いろいろ考えているようでもあり、安直なようである。派手なようで地味、地味なようで案外思い切ったことをやっているのかもしれない。

そんなよくわからない町を訪ねてみたくなったのである。

 

    「三戸町に行ってみたい!」と思ったら記事をいいね!&シェアして三戸町を紹介してください!

    Facebook
    Twitter
    Instagram
    WebSite