シードル持って、「思わぬ何か」に会いに行こう。

「田舎の農園を連れまわされる」

新婚旅行はイタリアのローマとアマルフィ海岸だった。というのは表向きで、仕事の関係でワイナリー5軒を訪問するのが主な目的であり、観光地はその合間。それを知った妻は「新婚旅行なのに」、と冒頭の愚痴を口にした。

 

苦笑しながら私は思った。地方のワイナリーのある場所など、そこを目指していく人は他にほぼ見受けられない。ガイドブックやTVで見た景色を「本物だ」と目で確認する横並びの喜びではない。目の前に広がる景色を独り占め出来るのに、と。

そうは言っても半分仕事の生産者訪問よりさらに贅沢な旅があるかも知れない。それは、誰もが目指すわけでない知られざる土地に、まずは大きな「目的」を置かず赴くこと、それに気づいてしまった。旅行にだってストレスはある。乗り換えの時間、飲食店の営業時間。観光客の声質に入場の行列。宿泊予算や他人の目線を気にしているようでは、仕事の行き帰りで溜めるストレスの延長線上にしかない旅だ。せめてそれからは解放されたい。

八戸は知っているし、行ってみたかった。でも今回はさらに「素」になれる旅を目指して、周辺の「戸」の町のひとつ三戸に行ってみよう。

残念ながら全く予備情報がない。が最低限の予習で「やってみたいこと」をまず3つ挙げてみる。それを元に動けば「思わぬ何か」に出会えるかもしれない。今までの旅の様に「目的」に縛られては、感じられるものも感じ得ない。

 

まずは景色だ。といっても、もちろん「インスタ映え」するスポットを「いいね」の為に多く巡る気はない。光と風を存分に感じる。それから写真に収める。しかしそれで終わりではない。数時間おいて同じ場所に戻る、そしてまた撮る。全く同じ場所の朝、昼、夕暮れの景色を撮り、陰影、温度感を見比べるのだ。これで自然を能動的に体感できる。一日中この町にいるなら、普段出来ないことこそ一番の贅沢じゃないだろうか。

例えば、普段さして気にも留めない、自宅前の景色も、時間の移り変わり、日の光でこれだけ変わる。

熊原川の川沿いで時間の移り変わりを記録しつつ、

https://www.ondenya.jp/2207

南部氏の居城であったこともある三戸城跡は外せない。城好きとしては石垣の組み方などもしっかりと見ておきたい。

http://www.town.sannohe.aomori.jp/kanko/kanko-shiroyama/kanko-shiroyama.htm

 

あとはやはり、この地特有の料理が食べたいし、地酒も欲しい。この町の名を冠した酒「三戸のトンベリ」という濁り酒がある。「三戸城」というものまである。日本酒好きとしてはこれが飲める店を探し、素朴な料理と合わせてみるのも贅沢。町を象徴するグルメも食べてみたいが、「この店のこの味」を記憶して帰るだけでも充分な旅情だ。

味わいつくしたら、あえて「この町に持ち込むもの」の登場、それが「シードル」だ。これだけりんごの生産量があれば、地元の逸品にも必ずりんごの酒は合うはずなのだ。それを試して「地元グルメとの科学反応」もどうなるか気になるところ。これも地元で造られてないので「三戸のりんごならどんなシードルが」と想像を膨らませるのも自由な旅の寄り道。

そしてこの町ではビールにかかせないホップまで作られている。どのビールに使われているのかも気になるところ。

https://www.facebook.com/Sannohe.Nyago/

最後にこれら、頂いた野菜、果物、きのこ等が育つ畑や山も見ておこう。作業されている農家の方の邪魔はいけないが、自然と住人の方が関わる部分をみて初めて「町の姿」が見えてくる。作物が育つ場所を実際に見てから頂く、これこそこの上ない「トレーサビリティー」である。

想像するところから旅は始まるというが、これだけ気になることが増えるともう、行ってみなくては分からない。過度に期待せず、「思わぬ何か」に会いに行こう。だから、三戸町に行ってみたい、と今では心から思う。

 

 

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