三戸町の酒場巡り&「おばんざいスナック」を開催したら 人の繋がり無限大の「最強旅」になった

目次

しこたまお酒を飲んだ翌日、三戸町の激ウマなりんごで回復を図っているおかんです。
【1日目夜】初日から町の人たちと繋がりまくり!酒場を5軒ハシゴ
【2日目昼】りんご4個100円!「農林商工まつり」の価格破壊っぷりがヤバい
【2日目夜:前半】三戸町&青森の食材を使った新メニューの開発を覗き見
【2日目夜:後半】北国のダンスホール!スナック「KARISMA」はこの世の桃源郷
【3日目夜】いよいよ「おばんざいスナック」開店!町のみんなと飲めや歌えや
【4日目昼】おいしいりんごは人間の業!りんご農家で学んだ知識あれこれ
酒場を軸に「サイコロの1の目」が出続けた三戸町の旅

しこたまお酒を飲んだ翌日、三戸町の激ウマなりんごで回復を図っているおかんです。

「何にもないんだろうな」。それが三戸町に対する第一印象でした。予選の「おばんざいスナックをして町のみんなと飲みたい」という企画で記事を書いた背景には、お酒を通じて交流を計りたいというのが無論一番。けれど、いい町な予感はしていても、コンテンツが乏しいだろう、自分でなにかやらないと場がもたないぞ……と懸念してのことだったことを、最初に告白しておきます。

結論から言うと、そんな懸念ムダ中のムダだった。

旅先のローカル酒場を巡るのがなによりの楽しみなんですが、5日間の滞在で一切どこにも事前アポを入れていないのに、酒場を通じて全方向から出会いが積み重なり、昼夜すべてガチガチに予定が詰まるという充実ぶり。っていうかプロジェクトチームの誰なんだ、「1週間まで滞在OKです」なんて企画した人は!

そんなに長くいたら、そんなに長くいたら……

コンテンツ多くて1記事で足りるわけないやろ〜〜〜!!!!

正直言って、三戸町で起こる1つ1つが濃ゆすぎて、複数の記事に分けたかったんですが、連載媒体ではないので、簡潔さを心がけつつ、起こったことや出会った人たち、なるべく洗いざらい書いちゃいます。

めちゃくちゃ情報過多の長文だけどブラウザを閉じずに休み休み読んで〜!三戸町へきっと行きたくなるから!

 

【1日目夜】初日から町の人たちと繋がりまくり!酒場を5軒ハシゴ


旅の滞在場所「お試し住宅」へのチェックインを住ませ、三戸町最初のご飯は「おばんざいスナック」の告知を兼ねて「だるま食堂」へ。葉にんにくがどっさり乗っかった餃子が看板メニュー!

「TwitterやFacebook、外部への発信をしているお店なので、町のことを聞くにはいいと思いますよ」と役場の担当者、中村さんが教えてくれました。

ちなみにお試し住宅からお店までの足がなかったのですが、中村さんが車でわざわざ送ってくれます。いきなり町民の優しさがスゴい。

 


店主の吉田さん。だるま食堂は、三戸町でにんにくを生産する「にんにくのよしだ家」が直営するお店。”にんにく料理を身近に”をコンセプトにしていて、すべてのメニューににんにくが使われています。

そうそう、青森県は日本一のにんにくの産地。国内産にんにくの生産量はなんと7割!にんにくのない世界なんて考えられない。つまり、青森のない世界なんて考えられないのさー!

写真で手に持っている「にんにく味噌」などの加工品も販売されています。このにんにく味噌がめちゃくちゃウマいので来た人はみんな買えばいいよ!


ホクホクの素揚げにんにくがどっさり乗ったタコの唐揚げ。吉田さんのところのにんにくは、やたらと身が詰まってて甘い!普段から国産を買うようにしてるけど、旨味が全然違う……。

だるま食堂は地域交流イベントなども積極的におこなっていて、ローカルのプレイヤーが集まるハブ的な存在。正直言って、三戸町にこういう場所があるとは思っていなかったんです。

吉田さん「じつは人口の少ない地方だからこそ、プレイヤー同士の繋がりが強いんだよね。交流の場、もっと根本的に言えば“誰かと会える場”をつくりたくて」

おかん「そんなハブ的な場が、にんにく専門店……。三戸らしさが全面に出てますね」

吉田さん「にんにくってもっと日常的に食べられてもいいと思うんだよね。にんにく臭い、って日本では言うけど、海外ではセクシーな匂いだと捉えられていたりするんですよ。もっとにんにくのおいしさを知ってほしいし、おいしいにんにく料理に出会ってほしい。で、そこから価値観を変えてってほしい」

おかん「人でも食でも、ここに来れば新しい出会いがあるってことですね!


すべての料理ににんにくがどっさり。ガーリックスライスのボリューム、尋常じゃないでしょ!

おかん「三戸町の酒場のリサーチも兼ねて、今晩は飲み歩こうと思うんですけど、いいお店どこかありますか?」

吉田さん福寿馬酔木(あしび)、あとスナックのパルパロかな。深夜までやってて、町内のみんなが通うお店だよ〜」


吉田さんのアドバイスに従い、やって来たのは居酒屋「福寿」。

 


福寿でハイボールを飲んでいると、隣席のおじさんが声をかけてくれました。山田さんという方で、めちゃくちゃ気さくに話してくれます。軽く自己紹介をしつつ、三戸町のどこに行きたいか〜などを雑談。

初日から町の人と絡めてラッキー!とヘラヘラ考えていたんですが、

思えばこの出会いが、怒濤の5日間の幕開けだったのです……。

おかん「かくかくしかじかの3店舗で、今日はハシゴ酒しておいしいもんを食べようと思ってるんですが……」

山田さん「なるほどね〜、わかった、じゃあ俺が連れてってあげるから!

マジ?

おかん「人情味ありすぎじゃない?」

山田さん三戸町で一番おいしいのはね、『人情』だよ!いや〜、いいこと言っちゃうよね、俺」

オヤジくさい表現にいささか真顔になりかけましたが、なんと偶然隣にいた山田さんが、3店舗すべてを案内してくれました。


2軒目の「馬酔木」では、どじょうの天ぷらをごちそうしてくれ……。

山田さん「これね、アナコンダの赤ちゃんだよ

おかん「会ったばかりの人に言うのもなんだけど、何言ってんの?」


赤い壁が妖艶なスナック「パルパロ」まで……。

アテンド力がスゴいこの山田さん、じつは三戸町でりんご農家をしているんだそう。最初は「軟派なオッサン……」と思ってましたが、りんごを語らせるといきなりガチモード。「人も農作物も自然物。その自然物どうしが関わり合って、いかにクオリティの高いものをつくるか」というアツい話を聞かせてもらいました。

……ただ思いのほか酔いが回ってフワフワしてきていたので、山田さんのりんご論は、後日詳しく聞かせてもらうことに。


山田さんと別れたあとは、スナックの隣にいたお兄さんたちと再び馬酔木へリターン。したたかに酔ってうろ覚えのなかラーメンで〆ました。

福寿も馬酔木も、カウンターと小上がりがあり、一人でもグループでも楽しめる居酒屋。どちらも深夜まで営業してるので(馬酔木の方が遅かった)遅がけのお客さんもたくさんいました。

あと、これも三戸町民にいい意味で裏切られたのですが、みんなめっちゃ飲む!車社会なので夜が早いと思っていましたが、タクシーや代行を駆使して意外とみんな夜遊びしてるんです!三戸町という旅先で飲む場を開催する大きな足がかりに。

 

【2日目昼】りんご4個100円!「農林商工まつり」の価格破壊っぷりがヤバい


夜のあいだに雪が降ったようで、朝起きると一面の銀世界!めっちゃきれ〜!!

そもそも三戸町周辺は豪雪地帯ではないため、11月の末に雪が降るのは珍しいんだとか。例年より寒いから見れた風景、朝からひとつラッキー。


町の公民館&体育館的なアップルドームで開催していた「三戸町農林商工まつり」へやって来ました。三戸町で穫れた農作物の販売などがあるとのこと。せっかく遠方で「おばんざいスナック」をひらくなら、その土地ごとの食材を使いたいもの。

入口には三戸町のシンボル『11ぴきのねこ』のキャラクターが(作家の馬場のぼるさんは三戸町出身)。

 


体育館の中には、さまざまなブースや飲食スペースが広がり、結構な人で賑わっていました。

 


会場内でも目をひいていたのがこちら。小学生を対象に、農業体験・自然体験を通じて食や農業への理解を深めるための取り組み「さんのへ農業小学校」の販売スペース。

商品を売り込むちびっ子たちの元気な声にひかれて売り場に行くと……。

は!?

フェ!?

安過ぎませんか。三戸町のみんなは100円にどれだけの価格価値があると思ってるんだ。りんご3つ100円、白菜2玉100円、大根4本で100円。しかも、りんごは1つオマケしてくれて結局4つで100円でした。新鮮なりんごがひとつ25円の世界……。


その他、りんご飴に使われる「姫りんご」とは別種で、水野さんというりんご農家さんだけが育てている品種「ミニふじ」や、


デコトラで全国の物産展に蜂蜜を売るファンキーな養蜂園「藤村養蜂園」の蜂蜜も購入。こちらも三戸町産。

「おばんざいスナック」に使ういい食材がたくさん購入できた。それにしても、野菜から果物、蜂蜜、米に酒まで、町内でなんでもつくってるんだなぁ……。

イベントの最高潮、餅まきを見学して買い物終了。アナウンスがかかった瞬間、老若男女が「ウオオオオオ〜!!」っと餅まきスペースになだれ込み、飛び交う餅めがけて乱れ狂う。

人並みの外から見てましたが、町民の餅まきに対するパッションにめちゃくちゃ笑いました。

 

【2日目夜:前半】三戸町&青森の食材を使った新メニューの開発を覗き見


夜は再びだるま食堂へ。

この日はちょうどフードコーディネーターさんを呼んで、三戸町&青森の食材を使った新メニューの開発をする日だったのです。「料理するんだったら、おかんに会わせたいフードコーディネーターがいるんだよ〜」と誘ってくれたのでした。

写真奥の女性がくだんのフードコーディネーター、近隣の町に住む舘さん。吉田さんとタッグを組んで、にんにくや三戸町&青森の食材を使ったメニューを定期的に開発しています。


この日開発された新メニュー「揚げつつけ&りんご味噌」をいただきました。


「『つつけ』『かっけ』とも言うんだけどね」と、生の状態のつつけ(この商品は『かっけ表記』)を見せてくれた、だるま食堂スタッフのまゆみさん。

「つつけ(かっけ)」とは小麦やそば粉をこねて薄く伸ばし、三角形に切った超平べったいうどんのようなもの。鍋の具材として使う、青森県南部のソウルフードなんだとか。

そのつつけに付ける「りんご味噌」は、館さんが考案した新感覚調味料。青森県の塩辛い味噌とパンチの強いにんにくに、甘いりんごが絶妙なバランスで混じり合う。


ぎっしりした噛みごたえと、パリパリ食感が共存した揚げつつけがウマい!りんご味噌をたっぷり塗ると酒がめちゃくちゃススムな〜!


「通常バージョンも食べてみて〜」とまゆみさんがシンプルなつつけを作ってくれました。ぺろんとノドごしがいい。うどんのようにつゆで食べてもいいし、パスタのようにクリームソースに会わせてもおいしそう。むくむくアイデアが湧いてきます。

特に何を食べたい!と言ったわけではないのに、出会う人出会う人がいろんな料理を紹介してくれて充実度がすごい。

 

【2日目夜:後半】北国のダンスホール!スナック「KARISMA」はこの世の桃源郷


だるま食堂の閉店後、吉田さん、まゆみさんとやって来た県境のスナック「KARISMA」で現地のスナック視察。

初日の夜に「オススメの酒場は?」と聞いたところ、お墨付きで教えてくれたのがこのスナックでした。

吉田さん「三戸町にはスナックが数軒あるんだけど、共通した特徴はね、フィリピンの女の子がいることなんですよ。理由はわからないけど。どこの女の子も明るくて楽しいんだけど、カリスマの女の子は別格に賑やかだね」


カリスマで働く女性たちは、みんなフィリピン出身。フィリピンの女の子が働くスナックは初訪問だったのですが、吉田さんの言う通り、気さくさが半端じゃない。こちらの心の壁を一足飛びに越えてくる、熱帯の太陽みたいな明るさ。

おかん「三戸町って車社会だから夜道には誰もいないのに、ドアの向こうがめちゃくちゃ賑やかですね」

吉田さん「でしょ?一見すると寂れてるように見えるけど、ギャップの町でしょ」

おかん「これは現地の人に聞かないとわからな……」

Some boys kiss me Some boys hug me〜♪


!?


‘Cause we are living in a material world〜♪

おかん「と、と、と、突然女の子たちがマドンナで踊りはじめた〜!!」

吉田さん「ここのスナックは女の子たちが踊るんです。たまに客そっちのけで、女の子が踊ったりするんです。南国の血なんでしょうねぇ

おかん「さすが、北国に脈打つ南国の血……!小粋なステップ踏みすぎやぁ」

美しいおねえさんたちがディスコソングに合わせて情熱的に踊る!きらめくミラーボール!あっちこっちで「FOOOO!」とか「YEARHH!」とか、フェスみたいな合いの手が飛び交う店内!

た、楽し〜〜〜〜!!

テンション上がりすぎてカラオケが捗りました。


昨日、だるま食堂まで送ってくれた、町役場の中村さんも合流。

すでにお酒の入っていた中村さん、恍惚の表情で徳永英明のレイニーブルーを歌い上げる。ちなみに三戸町の役場職員のポテンシャルは半端ないです。

みんなで「恋するフォーチュンクッキー」を熱唱して大円団!

北国は三戸町、お世辞にもアクセスがいい土地ではないこの地で、夜の蝶がみんな南国のフィリピン出身ってカルチャーとして激アツ過ぎません?

【3日目夜】いよいよ「おばんざいスナック」開店!町のみんなと飲めや歌えや


3日目は朝から八戸市で海産物を買い、

 


得意料理、豚の角煮には「農林商工まつり」で買ったりんごを贅沢に投入し、

 


京都から地酒や京都産の野菜、地ソースやお茶なども手配。

これで、これで全然人が来てくれなかったら……、

来てくれたーーー!!!

うれしいお客さん第一号は、八戸市にある居酒屋「すみ さけ みなみ」の店長・立花さんと奥さん。「青森で一番おいしいお酒です!」と陸奥八仙の初しぼりというお土産付き!


中村さんをはじめとした町役場の職員さんたち、さらに今回コンテストの運営をしている五十嵐さん、そしてなんと1日目にスナックで出会ったお兄さんたちまで来てくれて、和やかにおばんざいスナックがスタート!

「田舎の人は閉鎖的だ」なんてよく聞く言葉、あれ嘘じゃん。


スナックのつきだしは、「ビーツと大豆のフムス」「バターナッツの白和え」「聖護院大根の丸干し煮」。京都と三戸町の食材をフュージョンさせてつくったオリジナルメニュー。

 


開始しばらくして登場したのは、なんと三戸町の町長、松尾和彦さん!

お誘いはしていたけど、まさかどこぞの馬の骨ライターが開いた飲み会のために、ホントに来てくれるとは思いもよらなかった

 


町長が持ってきてくれたリトアニアのワインで乾杯〜!

ここぞとばかりに、町長に質問を投げかけてみました。

おかん「そもそも今回、『三戸町旅ライティングコンテスト』を企画した背景ってなんだったんでしょう。移住や企業誘致が最終目的だったりするんですか?」

町長「もちろん移住者や企業のサテライトオフィスがやってきてくれるのはうれしいです。でも三戸町はまだ、それに対して声を上げるところまでいってないんですよ。三戸町のことを知らない人が多すぎて

おかん「なるほど。たしかに、私もこの企画を知るまでは三戸町の存在を知らなかったんです」

町長「まずは“青森に三戸町というところがある”ということを幅広い層に知ってもらわないといけない。その一歩になる期待を込めてトライしています」

おかん「実際に滞在してみて、人も食べ物も、こんなに充実したところがあったんだって思いましたね。りんごもめちゃくちゃおいしいし、農産物は安くて新鮮だし、何より人がいい。ヨソ者に対してクローズドな感じがまったくないですね」

町長「そうですね。住んでいる私も実感しますが、そういう風潮はほぼないです」

おかん「すごいなぁ……。コンパクトな町なのに、魅力的な要素が多過ぎる!」

町長「そういう声は町のなかにもあります。でも僕たちはその“すごい”を届ける表現方法がなくて、ただ『すごいんです』としか言えないんですよね。他者から見てどうすごいのか、何が客観的にすごいのか。ライターさんに来て、体験してもらい、外からの目線で三戸町を発信してほしいと思ったんです

おかん「外のパワーを使うってことは、フタを開けてみるまでどういうゴールが描けるかわからないですよね。とくに役所の立場からすると難しいと思うのですが、決断されたことがすごいです」


京都産の太いしめじはグリル。味付けはシンプルに、吉田さんのお店で売っている「にんにく味噌」で。

おかん「町のハブ的な存在である吉田さんは、日頃からお店で交流イベントをしてますけど、行政がこういうプロジェクトをやるって聞いた時、どう思ったんですか?」

吉田さん「すごく楽しみでしたね。僕はもっと県外の人たちと関わることを町の人たちにしてほしいと思ってて。人と人との繋がりって、どこでどうなるかわかんないでしょ。今回いろんなライターの人が来ることで違う視点からの意見が混ざって、新しくできた繋がりから、町が変わる新しい動きが生まれるかもしれないし」


八戸産のキンキを、ミニふじと京都産のトマトでナンプラー蒸しに。京都から持ってきた野菜はほぼすべて京都産の有機無農薬野菜。

町長「人との繋がりでできる新しい動きでいうとね、平山さんは料理の説明をする時、『京都産の有機無農薬です』って言ったじゃない。そういう謳い文句は三戸町でも取り入れたいところだよね」

おかん「というと?」

町長「単純に『地の物です』だけでは、数ある全国の特産品のなかでは埋もれてしまうでしょ。たとえば『無農薬です』とか、よりひとつ、人の心に印象づく売り方をしていかないといけないなぁと」

おかん「たとえば京都……もとい都市部では、それこそ国産から海外産のものまで煩雑に揃うので、食に敏感な人は『どう作られているか』を重視して食材を選ぶ傾向にあると思います。三戸町の農産物は素材そのもののポテンシャルが高いから、普通の名付け方になっちゃうのかもですね」

町長「青森からは遠いけど、やっぱり関西も商圏として伸ばしていきたい。外の目線やアイデアで小さなブラッシュアップを重ねていけば、消費者と生産者がお互いにいい思いができる結果に繋がるかもしれないね」

「みんながもっと集える場所を……」「うまいものはやっぱり地元農家からの直送が……」、他愛もない会話の端々から、三戸町のこれからを考えるトークが繰り広げられるアツい夜になりました。

 


いろんな方が入れ替わり立ち代わり、20名ほど来てくださり、いただいたお酒も含め4升以上のお酒が空に。みんないい笑顔だ〜!1日目から酒場を巡ったりスナックへ行ってみたりして、その場その場でいろんな人と出会えた結果の大成功!

【4日目昼】おいしいりんごは人間の業!りんご農家で学んだ知識あれこれ


「おばんざいスナックが成功したからもう終わり〜!」なんてことはありません。昨夜の興奮冷めやらぬまま訪ねたのは初日に出会ったりんご農家、山田さんの作業場。三戸町に来たからにはやっぱり、りんごについて学んでおきたい!

 


案内されたりんごの室(むろ)には、さまざまな種類のりんごがぎっしり!空気全体がりんごの香りに染まったみたいに、ホントにいい香りがするんです。

山田さん「まずさ、おいしいりんごってどこで見分けると思う?」

おかん「全体に色が回ってるか……とか?」

山田さん「りんごのお尻を見たらわかるんだけど、青ざめてない、しっかりオレンジや赤色が出ているやつが、いいりんごの見分け方のひとつだね。あと、くぼみがキュっと中に入り込んでいるやつ」


色のつき方を見てみると、左右で一目瞭然!しかも色の濃い方は同じ大きさなのに、薄い方に比べて重さがズッシリしているんです。


「まあ、食べてもらおうかね」と手元のりんごをおもむろにむき出す山田さん。さすが働く男。飲み屋であった時よりも数段イケメンになっている!

蜜あり蜜なし、切ってくれた2種類のりんご。断面から滴り落ちそうなほど果汁がいっぱい。ちなみにりんごの蜜は品種によるものなので「蜜が入っているから、いいりんご」というわけではないらしい!

 

「うっまぁ……」

張りのある細胞を噛み砕いた瞬間、シロップのような果汁が洪水みたいに溢れ出した!無意識に口角が上がってしまうおいしさ。

おかんこんなりんご食べたことねーべ!

山田さん「そりゃそうよ!いろんな産地を食べ比べた青森県民でさえ、“味は三戸”っていうぐらいだから。つまり、世界一の味なわけよ」

おかん「近所のスーパーのりんごと比べると、これは同じ果物なのか……って疑っちゃいますね」

山田さん「なんでかというとさ、りんごだけに限らないけど、農作物って奥が深くて、凝れば凝るほど面倒なもんなの。でも多くの消費者が一番大切にしているのは、生産者のこだわりじゃなくて、値段でしょ?」

おかん「確かに……」

山田さん「産地から小売店に行くまでに、輸送して保存して、それだけ経費がかかる。りんごなんて全国各地の100円均一でも売ってるでしょ。ただ、100円で売ろうと思うと、質のいいりんごはまず選ばれないんだよ

おかん「じゃあ、関西でおいしいりんごを食べるなら、高いフルーツ専門店にいかなきゃダメ?」

山田さん「一番は産地直送だよな。一度でも産直のりんごを食べた人は、口を揃えて『こんなりんご見たことない』って言うよね」

おかん「全国のものがいつでもどこでも手に入る時代だと思ってたけど、現地に行かなきゃ食べられないものって確実にあるわ……

また、山田さんが教えてくれたりんごの意外なまめ知識。

・一番おいしい切り方は全体で12等分にする方法(一般的には8等分)。咀嚼する果肉が少なく、味覚の邪魔にならない!

蜜りんごは、蜜の部分が甘いわけじゃない。一番甘いのは皮のすぐ下。皮をむくなら薄めがいい!

・テカテカしているりんごのワックスは自然由来で安心。実の水分を守るためにりんご自らが張る油膜なのだ!

・キズなどのストレスを受けると防衛本能で糖度が上がる。キズの入ったりんごだからといってダメなわけじゃない!

山田さん「本来、りんごの実は鳥や虫に狙われないために甘くもなく、いい匂いもしなかったんだよ。それを人間の都合で改良して甘く香り高くした。だから、現代のりんごは外敵も多くて人の手によるケアが欠かせないんだよ。これは人間の業なんだ。俺たちは天災や病気に見舞われても、その業を背負っておいしいりんごを作らなきゃいけないんだな」

おかん「まさに禁断の果実……。せめて私はおいしいりんごの背景を思い浮かべながら食べるしかない……」

人間の業レベルまで深い話を聞かせてくれた山田さん。最後に、贈答品レベルの特選りんごを大量にプレゼントしてくれました。そんなに禁断の果実をボコボコくれてええのんか……!

ちなみに三戸町のりんごは超絶においしいんですが、まだまだメジャーではありません。というのも、栽培から収穫、選別に出荷まで、すべての工程を小規模な家族経営でまわしている農家さんが多く、商業規模が小さい。そのぶん、誰がつくったかが明確にわかって安全なんだとか。本当に日本全国のみなさん、三戸町のりんごを食べてみるべきですよ!

その後は、山田さんのすすめで、町役場の分所で開催していたりんごの品評会を見学し、

なぜかその後の打ち上げにも呼ばれ、なぜか乾杯の音頭をとり、タダ飯にタダ酒をかっ食らったあげくに別のりんご農家さんから大量のりんごをいただくことに。どれだけ来るもの拒まずなんだ……!!

今日は流石に飲み過ぎないでおこうと思ったのに、結局このあと時間ギリギリまで農家のみなさんとスナックで二次会。町長も来ていたので、2日連続、町の長と盃を交わすというミラクルに。

 

見上げればキンと冷えた夜空に瞬く満点の夜空。ああ、もう、これは、叫ぶしかない。

 

三戸町、最高〜〜〜〜〜!!!

 

酒場を軸に「サイコロの1の目」が出続けた三戸町の旅

連日連夜飲みまくり、あらゆる人と繋がった5日間。

「たまたま一軒目に飛び込んだ飲み屋で、山田さんに出会う」(一マス進む)

「体力無視して、誘われたハシゴ酒にラストまで付き合う!」(一マス進む)

「紹介された人をノリ重視で尋ねて、また飲む」(一マス進む)

すごろくに例えると、まったく前に進まない。けれど、それは酒のせいではなくて、一歩ごとに出会う、三戸町民の一人ひとりのキャラが濃過ぎて素通りさせてくれないから。

「サイコロを振ったら1の目が出て、次も振ったら1の目が出て、次もその次も」という偶然のコンボが奇跡を生む、そんな出来事が生きているとたまにある。ノープランで、とりあえず飛び込んだ今回の三戸町への旅。酒場での出会いが繋がりを生み続け、神様が仕組んだイカサマかと思うほど、奇跡体験の連続でした。

びっくりするほど安くておいしい野菜、飲み過ぎたら足にくる地酒、賑やかな酒場、りんご畑が広がる風景、ノリのいい人たち、これは今後も関係が続くだろうなと思える人たちとの出会い……。抱えきれない量の思い出に加えて、みんながくれた抱えきれない量のおみやげ(物理)が、連日私を三戸町にショートトリップさせてくれます。ああ、今夜もまた行きたい気持ちがムクムクと!

長文御免なこの記事を最後まで読んでくれたあなたは、きっと思ってるんじゃないでしょうか。

「だから三戸町に行ってみたい」って。

 

 

 

 

今回の旅で訪れたスポットをマップにしました。酒場多めのおかん仕様です。三戸町に行く際はご参考までに!

 

  • : 著作権の譲渡に同意します
  • : 20代
  • : 女性
  • : 会社員(本業でライターをしている)
  • : 京都府
  • : 京都市
  • : 4泊5日
  • : 電車| その他
  • : 約4時間半
  • : 35000円
  • : 車| 自転車
  • : だるま食堂、福寿、馬酔木、パルパロ、蓑ヶ坂、カリスマ、アップルドーム、マックスバリュ、和洋レストランみうら、小野寺醸造元、山田さんの農園、豊川酒店、道の駅さんのへ、八食センター(八戸市)、館鼻岸壁朝市(八戸市)

年齢: 20代

性別: 女性

職業: 会社員(本業でライターをしている)

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滞在日数: 4泊5日

出発地(都道府県): 京都府

出発地(市町村): 京都市

三戸町までの移動手段:電車| その他

三戸町までの移動時間: 約4時間半

三戸町までの往復移動交通費: 35000円

三戸町内での移動手段:車| 自転車

滞在中の訪問場所: だるま食堂、福寿、馬酔木、パルパロ、蓑ヶ坂、カリスマ、アップルドーム、マックスバリュ、和洋レストランみうら、小野寺醸造元、山田さんの農園、豊川酒店、道の駅さんのへ、八食センター(八戸市)、館鼻岸壁朝市(八戸市)

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